できることコラム 無料トライアルを相談する相談する
コラム

Salesforce にデータを一括で取り込む前に決めておくこと

Salesforce に名簿や前のシステムのデータをまとめて取り込むときは、始める前に決めておくことがいくつかあります。使う道具、項目の対応付け、重複の扱い、入力規則や自動化との関係です。このページでは、それぞれの考え方と、取り込んだ後の確かめ方、やり直すときの進め方を整理します。

mtTech・2026.10.24 公開(内容は 2026年10月 時点)

この記事は、Salesforce の開発・保守を請け負う mtTech が、運用で迷いやすいことを公式の資料に沿ってまとめたものです。機能の説明は、末尾の公式の資料で確かめた内容です。

2 つの道具の違い

  • 道具 1データインポートウィザード[設定] から開く、ブラウザーの中で使う道具です。取引先、取引先責任者、リード、キャンペーンメンバー、カスタムオブジェクトなどを、一度に 5 万件まで取り込めます(2026年10月時点)。[1][2]
  • 道具 2データローダーパソコンに入れて使うアプリケーションです。カスタムオブジェクトを含む全オブジェクトに対応し、レコードの挿入、更新、削除、書き出しができます。使えるのは、2026年10月時点で Enterprise Edition、Performance Edition、Unlimited Edition、Developer Edition です。[3]
  • 道具 3データローダーのコマンドラインWindows だけで使える操作方法です。対応付けや処理を設定ファイルに書いておき、取り込みを自動で動かせます。[3][5]

どちらを使うかの目安

件数が 5 万件以下で、対象がウィザードの扱えるオブジェクトなら、データインポートウィザードで足ります。どちらの道具でも、最初は小さなファイルで試すよう案内されています。[2][5]

次のどれかに当てはまるときは、データローダーを使います。[5]

  • 5 万件を超えるレコードを取り込む。[5]
  • 商談、ケース、キャンペーン、契約、商品など、ウィザードで取り込めないオブジェクトに入れる。[4]
  • 夜間など、決まった時刻に繰り返し取り込む。[5]

データローダーは、設定で Bulk API を使うように切り替えられます。Bulk API は、大量のレコードを並列で処理するように作られています。[5]

項目の対応付けを決める

取り込むファイルは CSV にします。データインポートウィザードは CSV 形式だけに対応しています。列の名前は、Salesforce の項目の表示ラベルにそろえるよう案内されています。[2][6]

ウィザードは、対応付けられる項目を自動で結び付けます。残った列は手で対応付けます。対応付けていない列は取り込まれないため、確認ページで漏れが無いかを見ます。[7]

Salesforce に合う項目が無い列は、取り込む前にカスタム項目を作っておきます。値の書き方にも決まりがあります。[6][8]

  • 制限付き選択リストに無い値は、その選択リストのデフォルト値に置き換わります。[8]
  • チェックボックスは、オンを 1、オフを 0 で書きます。[8]
  • 日付・時間と通貨は、組織の地域の設定に合う書き方にします。[8]
  • 数式項目は参照のみのため、値を取り込めません。[8]

重複の扱いと外部 ID

取り込む前に、ファイルの中の重複やつづりの揺れを片付けます。そのうえで、すでにあるレコードとどう突き合わせるかを決めます。[5]

ウィザードでは、取引先責任者を Salesforce ID、名前、メール、外部 ID のどれかで突き合わせます。取引先は、Salesforce ID、外部 ID、名前とサイトのどれかです。Salesforce ID は、大文字と小文字まで一致している必要があります。[9]

外部 ID は、外部 ID の属性を付けたカスタム項目です。前のシステムでのレコードの番号を入れておきます。この番号があれば、取り込みを繰り返すときも、同じ番号で既存のレコードを探せます。[10][9]

外部 ID の値は、取り込む前に表記をそろえます。ファイルの中に同じ外部 ID の行が複数あると、それらの行は取り込まれません。データローダーの更新/挿入(Upsert)でも、外部 ID か Salesforce ID の列で既存のレコードと照合します。[9][12]

重複ルールで保存を止める設定にしている場合、インポートの道具で入れたレコードは、警告が出ないまま保存されません。取り込む前に、有効な重複ルールの動きを確かめておきます。[11]

入力規則・自動化・権限との関係

Salesforce は、取り込む前に各レコードに入力規則をかけます。規則に合わないレコードは取り込まれません。取り込みの妨げになる規則は、取り込みの間だけ無効にすることも検討するよう案内されています。[8]

ウィザードでは、取り込んだレコードでワークフロールールとプロセスを動かすかどうかを選べます。また、[新規レコードを追加および既存のレコードを更新] では新しいレコードを作るワークフローが動き、[既存のレコードを更新] では動きません。[7]

取り込みの準備として、カスタム項目の作成、選択リストの値の追加、ワークフロールールの一時的な無効化が挙げられています。どの自動化を止め、いつ戻すかを先に決めておきます。[5]

値を入れられるのは、取り込む人に参照と編集の権限がある項目だけです。オブジェクトごとに必要な権限も決まっており、たとえば他の人が所有する取引先と取引先責任者には「すべてのデータの編集」が要ります。[8][4]

取り込んだ後の確かめ方とやり直し

取り込みの状況は、[設定] の [一括データ読み込みジョブ] で確かめます。完了したジョブは、完了から 7 日でこの一覧から消えます(2026年10月時点)。[7][14]

データローダーは、処理ごとに success と error の 2 つの CSV を出します。success には新しく作られたレコード ID の列が、error には失敗した理由の列が入ります。error の行を直してから、その行だけで取り込み直します。[13][12]

ジョブが失敗しても、途中まで成功したレコードは元に戻りません。間違えて取り込んだ取引先、取引先責任者、リード、ソリューションは、システム管理者が [一括削除] で消せます。カスタムオブジェクトは一括削除に対応していないため、データローダーで削除します。[14][15]

既存のレコードを上書きする取り込みは、削除では元に戻せません。上書きする前に、対象のデータを書き出して控えておきます。書き出しとバックアップの考え方は、データのバックアップのページで説明しています。[16][14]

質問と答え

入力規則に合わない行は、どうなりますか。

その行は取り込まれません。入力規則は、取り込む前に各レコードにかかります。取り込みの妨げになる規則は、取り込みの間だけ無効にすることも検討します。[8]

商談をまとめて取り込みたいときは、どの道具を使いますか。

データインポートウィザードは商談に対応していないため、データローダーを使います。データローダーは、カスタムオブジェクトを含む全オブジェクトに対応しています。[4][3]

外部 ID は、どんな項目に設定できますか。

テキスト、数値、メール、自動採番のカスタム項目に、外部 ID の属性を付けます。1 つのオブジェクトに 25 項目まで設定できます(2026年10月時点)。自動採番の外部 ID は、ウィザードでの照合には使えません。[10][9]

取り込みを間違えたときは、どう戻しますか。

新しく作ったレコードは、[一括削除] かデータローダーで消せます。上書きした値は自動では戻らないため、取り込む前に書き出した控えから入れ直します。[15][14][16]

出典

  1. データをインポートする方法の選択(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=xcloud.import_which_data_import_tool.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  2. データインポートウィザード(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=xcloud.data_import_wizard.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  3. データローダー(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=xcloud.data_loader_about.htm&language=ja&type=5(2026-10-25 確認)
  4. インポートの制限(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=xcloud.import_limits.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  5. データのインポート(Trailhead)trailhead.salesforce.com/ja/content/learn/modules/lex_implementation_data_management/lex_implementation_data_import(2026-10-24 確認)
  6. データのインポートの準備(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=xcloud.import_prepare.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  7. データインポートウィザードを使用したデータのインポート(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=xcloud.import_with_data_import_wizard.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  8. データインポートに関するメモ(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=xcloud.notes_on_importing_data.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  9. 法人取引先と取引先責任者にインポートされる情報は?(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=xcloud.for_accounts_and_contacts.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  10. カスタム項目の属性(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.custom_field_attributes.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  11. 重複ルールに関する考慮事項(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=sales.duplicate_rules_overview.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  12. データローダーを使用したデータの挿入、更新、または削除(Data Loader ガイド)developer.salesforce.com/docs/atlas.ja-jp.dataLoader.meta/dataLoader/inserting_updating_or_deleting_data.htm(2026-10-24 確認)
  13. データローダーの出力ファイルの確認(Data Loader ガイド)developer.salesforce.com/docs/atlas.ja-jp.dataLoader.meta/dataLoader/reviewing_output_files.htm(2026-10-24 確認)
  14. データの一括読み込みジョブの監視(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=xcloud.monitoring_async_api_jobs.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  15. インポートの取り消し(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=xcloud.import_undo.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  16. データのエクスポート(Trailhead)trailhead.salesforce.com/ja/content/learn/modules/lex_implementation_data_management/lex_implementation_data_export(2026-10-24 確認)

あわせて読む

環境に合わせた進め方は、相談フォームから一言でどうぞ。

この内容で相談する コラムの一覧へ

同じ題材のコラム(運用の困りごと)

まずは20時間の無料トライアルから 無料トライアルを相談する
YOUR NEXT STEP

まずは、ひとつの
「こうしたい」から。

いただいた内容を確認し、ご入力のメールアドレスにご連絡します。

送信内容は、プライバシーポリシーに沿って取り扱います。