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Salesforceで社外向けのサイトを作る前に決めること

Salesforce の Experience Cloud を使うと、顧客や代理店など、社外の人に向けたサイトを作れます。公式の資料でも、作り始める前に、使う人に合うライセンスとセキュリティの計画を決めるよう案内されています。このページでは、社外向けのサイトを作る前に決めておきたいことを、公式の資料に沿って順に整理します(2026年10月時点)。

mtTech・2026.10.24 公開(内容は 2026年10月 時点)

この記事は、Salesforce の開発・保守を請け負う mtTech が、運用で迷いやすいことを公式の資料に沿ってまとめたものです。機能の説明は、末尾の公式の資料で確かめた内容です。

誰に何を見せるかを先に決める

Experience Cloud のサイトは、顧客、パートナー、従業員などと情報を共有するための場所です。ポータル、ヘルプフォーラム、サポートコミュニティなど、呼び方はさまざまです。[1]

公式の資料では、まずサイトの目標を決め、次にサイトを使う人の種類を洗い出し、それぞれに合うライセンスを当てる順番が示されています。人の種類ごとに、別のライセンスが要ることもあります。[2]

人の種類ごとに、次の点を書き出しておきます。[2][3]

  • ログインして作業するのか、ログインせずに見るだけか[3]
  • どのオブジェクトを、参照・更新・編集のどこまで使うか[2]
  • レポートとダッシュボードを使うか[2]
  • 見せない項目はどれか[3]

社外の人に、社内向けのライセンスを使うことは勧められていません。社外向けのサイトには、外部ユーザー向けのライセンスを使います。[4]

外部ユーザーのライセンスの種類

  • 種類 1Customer Communityケースやナレッジを使う、多数の個人の顧客向けです。個人取引先で使えます。[4]
  • 種類 2Customer Community Plus顧客向けで、レポートやダッシュボードと標準の共有を使えます。個人取引先で使えます。[4]
  • 種類 3Partner Community代理店など企業との取引向けで、営業のデータを扱えます。Partner Central のテンプレートには、このライセンスが 1 つ以上要ります。個人取引先では使えません。[4][2]
  • 種類 4Channel Account企業との取引向けで、使う量をユーザーの数ではなくパートナーの数で数えます。[4]
  • 種類 5External Appsブランドへの関わりや顧客ロイヤルティなど、独自のサイト向けです。CRM のオブジェクトへのアクセスは限られます。[4]
  • 種類 6External Identityシングルサインオンなどの ID の機能を、顧客やパートナーに提供するためのライセンスです。[4]

このほか、コミュニティライセンスには買い方が 2 つあります。ユーザーに割り当てるメンバーベースと、月ごとのログインの数で買うログインベースです。[4]

テンプレートの選び方

サイトは、[設定] の [デジタルエクスペリエンス] から作成ウィザードを開き、テンプレートを選んで作ります。その前に、デジタルエクスペリエンスを有効にしておきます。一度有効にすると、無効に戻せません。[5][6]

テンプレートは、サイトの目的から選びます。主なものは次のとおりです。[5]

  • 顧客が自分の取引先の情報を見て更新する場所なら、カスタマー取引先ポータル[5]
  • 質問の投稿、記事の検索、ケースの作成を顧客自身でするなら、カスタマーサービス[5]
  • ナレッジの記事を公開して、顧客が自分で答えを探す場所なら、ヘルプセンター[5]
  • 代理店とのチャネル販売の流れを扱うなら、Partner Central[5]
  • 開発者が Lightning Web コンポーネントで画面を作り込むなら、Build Your Own (LWR)[5]

Salesforce タブ + Visualforce のテンプレートは Lightning ベースではないため、エクスペリエンスビルダーでは編集できません。[5]

サイトの名前と URL は有効化の後でも変えられますが、利用者は新しい URL へ転送されません。URL は作る前に決めておきます。[5]

ゲストユーザーと公開範囲

ログインしない人は、ゲストユーザーとして扱われます。ナレッジの記事をログインなしで読めるようにするサイトなら、コミュニティライセンスを買わずに作れます。[4]

ゲストユーザーの権限は、サイトごとのゲストユーザープロファイルで決まります。ゲストユーザーの組織の共有設定は、すべてのオブジェクトで [非公開] に固定されていて、変えられません。[7][8]

レコードを見せるには、ゲストユーザー共有ルールを使います。与えられるのは参照だけです。条件に合うレコードは、ログインしない誰もが見られるようになるため、条件は絞って作ります。[9]

ゲストユーザーがレコードを作ると、組織のデフォルトの有効なユーザーが所有者になります。[10]

ゲストユーザープロファイルでは、公式のベストプラクティスに沿って次を確かめます。[7]

  • 「すべてのレコードの参照」「すべてのレコードの編集」と、更新・削除の権限を付けない[7]
  • API を使う用途がなければ、「API の有効化」を外す[7]
  • セルフ登録を使わないサイトでは、セルフ登録のページをプロファイルから外す[7]

共有設定:外部の組織の共有設定と共有セット

ログインする外部ユーザーには、外部組織の共有設定が使われます。社内のユーザーとは別に、オブジェクトごとの既定の公開範囲を決められます。外部の公開範囲を、社内より広くすることはできません。[8]

公式のベストプラクティスでは、外部組織の共有設定はできるだけ [非公開] のままにするよう勧めています。そのうえで、必要なレコードだけを別の仕組みで見せます。[11]

取引先責任者の外部の既定が [非公開] でないと、外部ユーザーの取引先責任者は、同じ取引先のほかの外部ユーザーから見えます。互いに見せたくないときは、ここを確かめます。[6]

自社の取引先に関わるレコードだけを見せるには、共有セットを使います。共有セットは、ユーザーの取引先や取引先責任者と同じ取引先・取引先責任者に結び付いたレコードを見せる仕組みです。公式には、こうした場面では共有ルールより共有セットと共有グループを使うよう勧められています。[12][11]

ケースや商談の共有セットだけでは、親の取引先は見えません。取引先も見せるときは、共有セットに取引先も入れます。[12]

外部ユーザーのプロファイルは、標準のものを使わずに専用のカスタムプロファイルを作ります。また、サイトを作るとサイトに入れるプロファイルの一覧にプロファイルが加わり、そのプロファイルを持つ全員が有効なサイトにログインできます。社内の誰が入れるかも確かめます。[11][5]

セキュリティの確認と公開までの流れ

公式の資料では、本番組織に出す前に、Sandbox でサイトを作って試すよう勧めています。本番へは、変更セットかメタデータ API で移します。流れは次のとおりです。[1]

  • 1. デジタルエクスペリエンスを有効にする[6]
  • 2. テンプレートを選んでサイトを作る([プレビュー] の状態で作られます)[5]
  • 3. プロファイル、共有設定、共有セット、ゲストユーザーの設定をする[11][8][12][7]
  • 4. ゲストユーザーとして見える範囲を確かめる[13]
  • 5. サイトを有効化し、公開する[14]

4 では、ログアウトした状態で各公開ページを開き、レコードの詳細ページへの直接のリンクで中が見えないことを確かめます。sitemap.xml を開くと、検索エンジンに公開されている中身も分かります。[13]

Aura と LWR のサイトでは、[お知らせメールを送信] をオンにしていると、サイトを [プレビュー] から [有効] にしたときにメンバーへお知らせメールが送られます。URL を開いてメンバーがログインできるようにするのは、公開の操作です。[14][16]

公開した後に、見せてはいけないデータがゲストユーザーに見えていると分かったときは、サイトとゲストユーザーを無効にするよう案内されています。[15]

質問と答え

ログインしない人だけに向けたサイトでも、ライセンスは要りますか。

ナレッジの記事を公開するような、ログインしない人向けのサイトなら、コミュニティライセンスを買わずに作れます。ログインして自社のオブジェクトを使ってもらうには、外部ユーザー向けのライセンスが要ります。[4]

1 つのサイトに、種類の違うライセンスのユーザーを入れられますか。

入れられます。サイトは 1 種類のライセンスに限られません。ライセンスはサイトではなくユーザーに結び付くため、同じユーザーが複数のサイトを使うこともできます。[4]

サイトはいくつまで作れますか。

2026年10月時点で、1 つの組織で最大 100 個です。有効なサイトだけでなく、無効なサイトや [プレビュー] のサイトも数に入ります。[5]

デジタルエクスペリエンスは試しに有効にしてもよいですか。

一度有効にすると、無効に戻せません。まず Sandbox で有効にしてサイトを作り、試してから本番に移す進め方が公式に勧められています。[6][1]

出典

  1. Experience Cloud(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=experience.networks_overview.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  2. Experience Cloud ライセンスについて(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=experience.exp_cloud_plan_licenses.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  3. Experience Cloud サイトのセキュリティ計画の作成(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=experience.exp_cloud_plan_security.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  4. Experience Cloud ユーザーライセンス(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.users_license_types_communities.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  5. Experience Cloud サイトの作成(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=experience.networks_creating.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  6. デジタルエクスペリエンスの有効化(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=experience.networks_enable.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  7. ゲストユーザープロファイルを設定するときのベストプラクティスと考慮事項(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.networks_guest_profile_best_practices.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  8. 外部組織の共有設定の概要(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.security_owd_external.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  9. ゲストユーザーの共有設定とレコードアクセスの保護(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.networks_secure_guest_user_sharing.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  10. Experience Cloud サイトをゲストユーザーと安全に共有(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.networks_secure_community.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  11. 外部ユーザーアクセスのベストプラクティス(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.networks_access_best_practices.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  12. Experience Cloud サイトユーザー用の共有セットの作成(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.networks_setting_light_users.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  13. Experience Cloud サイトでのゲストユーザーアクセスのテスト(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.networks_guest_access_test.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  14. サイトの有効化(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=experience.networks_publish.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  15. ゲストユーザー設定のチェックリスト(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.networks_guest_checklist.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  16. Experience Cloud サイトのメールの設定(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=experience.networks_customize_email.htm(2026-10-25 確認)

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