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開発例 No.44

Salesforceのポータルで外部ユーザーの共有設定を見直す方法

顧客や取引先が使うポータル(Experience Cloud サイト)では、外部ユーザーとゲストユーザーに見せる範囲を、社内とは別に決められます。このページでは、外部組織の共有設定、共有セット、ゲストユーザー共有ルールなどを使って、見せる範囲を見直す進め方を公式ヘルプに沿ってまとめます。

執筆 徳 雅俊(Salesforce 認定アドミニストレーター/Platform デベロッパー)・2026.10.23 公開

このページは、ご依頼いただける開発の例の解説です。実際の導入事例ではありません。機能の説明は、末尾の Salesforce 公式の資料で確かめた内容です。

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こんなことで困っていませんか

  • ポータルの利用者に、他社の取引先やケースが見えていないか不安がある。[1][4]
  • 共有ルールや公開グループを重ねてきて、外部ユーザーに何が開いているのか分からない。[3][4]
  • ログインしていない訪問者(ゲストユーザー)に、どのデータが見えるのか確かめたい。[6][8]
  • サイトの利用者どうしで、ほかの人の名前や連絡先が見えてしまわないか気になる。[7][9]

なぜ起きるのか

組織の共有設定には、社内の内部ユーザー向けと、ポータルなどの外部ユーザー向けの 2 つのデフォルトがあります。Spring '20 より前に作られた組織では、外部向けの値が元のアクセスレベルのまま始まります。そのため、社内向けに公開にしたオブジェクトが、外部にも同じ範囲で開いていることがあります。[1][2]

外部ユーザーのアクセスは、ロール、共有ルール、公開グループ、共有セット、スーパーユーザーアクセス、取引先リレーションデータ共有ルールなど、いくつもの仕組みが重なって決まります。公開グループは入れ子にできるため、外部ユーザーが含まれていることに気づきにくくなります。[3][4]

オブジェクトの権限は、プロファイル、権限セット、権限セットグループから付きます。ライセンスに対応する標準プロファイルをそのまま使うと、業務に要らない権限まで付くことがあります。[3][4]

ゲストユーザーは外部ユーザーとは別の扱いです。組織の共有設定はすべてのオブジェクトで [非公開] に固定され、ゲストユーザー共有ルールで「参照のみ」を付けた範囲が見えます。[1][6]

直し方の選択肢

公式ヘルプは、外部ユーザーには作業に要るアクセス権だけを付けるよう勧めています。見せる範囲に合わせて、次の手段を組み合わせます。[3]

  • 外部組織の共有設定:オブジェクトごとの [デフォルトの外部アクセス] を、業務で要る場合を除いて [非公開] にします。[2][3]
  • 共有セット:ユーザーの取引先や取引先責任者に関連するレコードだけを見せます。公式ヘルプでは、外部ユーザー向けには共有ルールより共有セットと共有グループを使うよう勧めています。[5][3]
  • 権限の絞り込み:外部ユーザー用のカスタムプロファイルを作り、追加の権限は権限セットと権限セットグループで付けます。[3]
  • ユーザーの見え方:ユーザーオブジェクトの外部アクセスを [非公開] にしたうえで、[ポータルユーザー表示] と [サイトユーザー表示] で利用者どうしの見え方を決めます。個人情報の項目は、拡張個人情報管理で他の外部ユーザーから隠せます。[7][9]
  • ゲストユーザー:ゲストユーザー共有ルールで、公開してよいレコードだけに「参照のみ」を付けます。[6][8]

作業の流れ

  • [設定] の [共有設定] を開き、オブジェクトごとに内部と外部のデフォルトのアクセスを一覧にします。[2]
  • 取引先や役割ごとに代表の外部ユーザーを選び、ユーザーの詳細ページで [概要を表示] をクリックします。権限、公開グループ、キューを確かめ、[アクセス権の付与者] で権限の出どころを調べます。[3][4]
  • 見えてはいけないレコードを開き、Lightning Experience のアクションメニューの [共有階層] で、誰にどの理由でアクセス権があるかを確かめます。[4]
  • [デジタルエクスペリエンス] の [設定] で共有セットのプロファイルとアクセスマッピングを、[共有設定] で取引先リレーションデータ共有ルールを確かめます。[4][5]
  • ゲストユーザーは、サイトのゲストユーザープロファイルとゲストユーザー共有ルールを見直します。[ゲストユーザー共有ルールアクセスレポート] で、サイトごとに見えるデータを確かめます。[8]
  • [共有設定] の [組織の共有設定] で [編集] をクリックし、[デフォルトの外部アクセス] を変えて保存します。更新の進み具合は [バックグラウンドジョブ] ページで確かめます。[2]

気をつけること

  • 外部のアクセスレベルは、内部のアクセスレベルより広くできません。[1][2]
  • 外部共有モデルは、一度有効にすると無効にできません。[2]
  • 外部ユーザーがレポートでオブジェクトを見るには、そのオブジェクトの外部組織の共有設定が [非公開] である必要があります。[2]
  • ゲストユーザー共有ルールを作ると、条件に合うすべてのレコードに、ログイン情報のない誰もがアクセスできるようになります。2026年10月時点のヘルプでは、オブジェクトあたり 50 件の条件ベースの共有ルールの上限にも数えられます。[6]
  • プロファイルに [すべてのユーザーの参照] 権限があると、そのプロファイルのサイトユーザーは組織内のすべてのユーザーを表示できます。[7]
  • 共有セットはプロファイルあたり 1 つです。共有セットで付けたアクセス権は、ロール階層の上司には広がりません。[5]

想定工数の目安

外部の利用者に見せる範囲を、正しく絞る6〜16時間

想定工数は、要件の確認から動作確認・本番反映の手順までを含む実働時間です。※Salesforce の環境(構築済みの仕組みや設定など、さまざまな要素)や、要件によって工数は大幅に前後するため、あくまでも目安です。

質問と答え

ゲストユーザーにも、外部組織の共有設定は効きますか。

効きません。ゲストユーザーは外部ユーザーとみなされず、すべてのオブジェクトで組織の共有設定が [非公開] に固定されます。見せるレコードは、ゲストユーザー共有ルールで「参照のみ」として付けます。[1][6]

外部向けを [非公開] にすると、社内の人も見られなくなりますか。

内部と外部のデフォルトは別に設定できます。外部だけを [非公開] にし、内部は [公開/参照のみ] のままにできます。ただし、外部を内部より広くすることはできません。[1][2]

外部ユーザーに、自分の会社のケースだけを見せたいときは。

共有セットを使います。たとえば、ユーザー側に Contact.Account、対象側に Account を選ぶと、ユーザーの取引先責任者に結び付いた取引先に関連するケースへのアクセス権を付けられます。[5]

あるレコードが外部ユーザーに見える理由は、どう調べますか。

Lightning Experience では、レコードのアクションメニューの [共有階層] で、アクセス権を持つユーザーやグループが分かります。[表示] をクリックすると、アクセス権を付けている共有の仕組みの名前も確かめられます。[4]

出典

  1. 外部組織の共有設定の概要(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.security_owd_external.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  2. 外部組織の共有設定の設定(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.security_owd_external_setting.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  3. 外部ユーザーアクセスのベストプラクティス(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.networks_access_best_practices.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  4. 顧客またはパートナーユーザーに予期しないオブジェクトまたはレコードアクセス権がある理由のトラブルシューティング(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.admin_troubleshoot_external_unexpected.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  5. Experience Cloud サイトユーザー用の共有セットの作成(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.networks_setting_light_users.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  6. ゲストユーザーの共有設定とレコードアクセスの保護(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.networks_secure_guest_user_sharing.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  7. Experience Cloud サイトユーザーが表示できるユーザーの制御(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.networks_user_sharing.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  8. ゲストユーザーのアクセスに関する問題のトラブルシューティング(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.admin_troubleshoot_external_guest.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  9. 外部ユーザーへの個人ユーザー情報の表示の管理(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.users_manage_personal_info_visibility.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)

環境に合わせた進め方は、相談フォームから一言でどうぞ。

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