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Salesforce で問い合わせを担当に届ける仕組みの選び方

Salesforce で問い合わせを受けると、ケースが作られ、だれかの担当になり、期限までに返事をする流れになります。この流れには、受け付け経路、キュー、割り当てルール、エスカレーションルールなど、役割の違う機能が関わります。このページでは、それぞれが何を受け持つかと、選ぶときの考え方を整理します。

mtTech・2026.10.24 公開(内容は 2026年10月 時点)

この記事は、Salesforce の開発・保守を請け負う mtTech が、運用で迷いやすいことを公式の資料に沿ってまとめたものです。機能の説明は、末尾の公式の資料で確かめた内容です。

問い合わせが担当に届くまでの流れ

問い合わせがケースになって担当に届き、返事をするまでには、役割の違う機能がいくつも関わります。大きく分けると、次の 4 つの段になります。[9][10][11]

  • 1. 受け付ける。メール-to-ケースや Web-to-ケースで、問い合わせからケースを作ります。[1][3]
  • 2. 届け先を決める。ケースの割り当てルールで、ユーザーかキューに割り当てます。[6][9]
  • 3. 受け付けたことを知らせる。自動レスポンスルールで、顧客に返信メールを送ります。[10]
  • 4. 期限を見張る。エスカレーションルールや、エンタイトルメントのマイルストーンで、遅れに対応します。[11][18]

どの段も、ケースの項目を条件にして動きます。公式の計画の手引きでも、だれが受け持つかを決める項目を先に決め、その情報をケースの作成時に集めるかを考えるよう案内されています。[6][10][7]

受け付け経路を決める

メール-to-ケースは、サポート用のアドレスに届いたメールからケースを作ります。送ったメールと顧客の返信は、メールスレッドで同じケースにまとまります。[1]

受け付けるアドレスは、ルーティングアドレスとして 1 つずつ登録します。アドレスごとに、ケースの優先度、ケース発生源、レコードタイプ、ケース所有者を決められます。[2]

ここで注意したいのは、ケース所有者を指定すると、自動の割り当てルールが働かなくなることです。件名や本文の言葉で振り分けたいときは、この項目を空けておき、割り当てルールに任せます。[2]

Web-to-ケースは、自社の Web サイトのフォームから送られた内容でケースを作ります。作られたケースの発生源の既定値を決められ、迷惑な送信への対策として reCAPTCHA の確認を求めることもできます。[3]

どちらの経路で作られたケースも、有効なケースの割り当てルールの条件に沿って、ユーザーかキューに割り当てられます。[9]

届け先を決める仕組みを比べる

  • 仕組み 1キューチームで仕事を分け合うための置き場です。ケースはキューに入り、メンバーが所有権を取るまで留まります。作れる数に上限はありません。[5][4]
  • 仕組み 2ケースの割り当てルール項目の値や数式を条件に、ユーザーかキューへ割り当てます。エントリを順に調べ、最初に一致したところで止まります。[6]
  • 仕組み 3デフォルトのケース所有者どのエントリにも一致しなかったケースの行き先です。[サポート設定] で、有効なユーザーかキューを選びます。[8]
  • 仕組み 4オムニチャネルキューに入った作業を、対応できる担当者へリアルタイムで転送します。担当者がキューから手で選ぶ必要がなくなります。[4][14]

割り当てルールとオムニチャネルの使い分け

ケースの割り当てルールは、組織で一度に 1 つだけ有効にできます。条件の違いは、1 つのルールの中のエントリで書き分けます。休日用のルールを無効のまま作っておき、その期間だけ切り替える使い方も紹介されています。[7]

最後のエントリは条件を付けずに作り、前のエントリで拾えなかったケースを受け止めるよう勧められています。[6]

担当者がキューのリストビューから自分でケースを取る運用なら、キューと割り当てルールの組み合わせで回せます。担当者の手の空き具合に合わせて配りたいときに、オムニチャネルを考えます。オムニチャネルは、優先度の高い作業から、待ち時間の長い順に転送します。[9][15]

スキルベースのルーティングでは、必要なスキルをすべて持ち、手が空いている担当者に転送します。キューを単位に配るより、細かな条件で振り分けられます。[16]

オムニチャネルで転送された作業を担当者が受け入れただけでは、割り当てルールやエスカレーションルールなどは動きません。担当者がレコードを編集して保存したときに動きます。また、メール-to-ケースでは、オムニチャネルフローと別の自動化で同じケースを転送しないよう案内されています。[15][2]

受け付けの返信と期限の管理

自動レスポンスルールは、受け付けたケースの内容に応じて、顧客に返信メールを送ります。有効にできるのは一度に 1 つで、最初に一致したエントリのテンプレートで送ります。メール-to-ケースには既定のテンプレートがないため、条件なしの最後のエントリが特に大事とされています。[10]

エスカレーションルールは、決めた時間内に解決しなかったケースを、別のユーザーやキューに付け替えたり、通知メールを送ったりします。1 つのエントリにアクションを 5 つまで重ねられ、営業時間の中でだけ動きます。[11][12]

契約で約束した最初の対応や解決までの時間を追うときは、エンタイトルメント管理を使います。マイルストーンはエンタイトルメントプロセスの中の必要なステップで、違反に近いときや違反したときのアクションを付けられます。[18][19]

エンタイトルメント管理の項目を有効にして作成・更新できるのは、2026年10月時点で Agentforce サービス(旧 Service Cloud)を使う組織のユーザーです。また、マイルストーンの警告と違反のアクションは、目標日の前後の時間を数えるときに営業時間を考えません。[17][19]

運用で見直すこと

仕組みを作った後も、体制や問い合わせの中身が変わると、届け先がずれていきます。次の点を定期的に確かめます。[6][13]

  • 割り当てルールの条件とキューが、今のチームの分け方に合っているか。条件に使ったカスタム項目を削除すると、そのエントリも消えます。[6]
  • 割り当て先のユーザーが今も担当しているか。ルールで指定しているユーザーは、そのままでは無効にできません。[6]
  • デフォルトのケース所有者に、行き先の決まらないケースがたまっていないか。[8]
  • キューのメンバー。個々のユーザーのほか、ロールや公開グループでも追加できます。[5]
  • エスカレーションの通知先と経過時間。担当が変わったら、通知するユーザーや追加のメールアドレスを見直します。[12]
  • 営業時間と休日。拠点やタイムゾーン、対応時間が変わったら、エスカレーションの前提も変わります。[13][11]

質問と答え

ケースの割り当てルールは複数有効にできますか。

一度に有効にできるのは 1 つです。条件の違いは、1 つのルールの中のエントリで書き分けます。休日用などは、無効のルールとして用意しておき、切り替えて使います。[7]

メール-to-ケースのケースが割り当てルールで振り分けられません。

ルーティングアドレスの [ケース所有者] を指定していると、自動の割り当てルールは働きません。振り分けを割り当てルールに任せるときは、この項目を空けておきます。[2]

オムニチャネルを使うと、割り当てルールは要らなくなりますか。

役割が違います。オムニチャネルはキューに入った作業を担当者に配る仕組みで、担当者が受け入れただけでは割り当てルールなどは動きません。どのキューに入れるかの決め方と合わせて設計します。[4][15]

返信の期限が近いケースを知らせるには、何を使いますか。

経過時間で動かすならエスカレーションルール、契約に沿って最初の対応や解決の期限を追うならエンタイトルメントのマイルストーンが使えます。マイルストーンには、違反に近いときのメール通知などのアクションを付けられます。[11][19]

出典

  1. メール-to-ケースを使用したメールの送受信(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=service.customizesupport_email.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  2. メール-to-ケースのルーティングアドレスの追加(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=service.customizesupport_configuring_routing_addresses.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  3. Web-to-ケースの有効化とカスタマイズ(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=service.setting_up_web-to-case.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  4. キューの設定(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=service.queues_overview.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  5. キューの作成(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=service.setting_up_queues.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  6. 割り当てルールの設定(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=service.creating_assignment_rules.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  7. 割り当てルールのガイドライン(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=service.customize_leadrules.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  8. サポート設定のカスタマイズ(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=service.customize_supportrules.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  9. ケースの割り当て(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=service.cases_assign.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  10. 自動レスポンスルールの設定(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=service.creating_auto-response_rules.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  11. エスカレーションルールの設定(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=service.rules_escalation_create.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  12. エスカレーションアクション(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=service.rules_escalation_actions.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  13. エスカレーションルールの計画(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=service.rules_escalation_best_practices.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  14. オムニチャネルによる作業の転送(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=service.omnichannel_intro.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  15. キューへの転送(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=service.omnichannel_routing.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  16. スキルベースのルーティングとキューベースのルーティングの違い(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=service.omnichannel_skills_based_routing_comparison_to_queues.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  17. エンタイトルメント管理とは?(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=service.entitlements_about.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  18. エンタイトルメントの用語(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=service.entitlements_terms.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)
  19. マイルストーンアクション(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=service.entitlements_milestones_actions_overview.htm&language=ja&type=5(2026-10-24 確認)

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