Salesforceのキャンペーンで施策の成果を追う方法
セミナーやメール配信を行ったあと、その施策がどれだけ反応を集め、商談につながったかを確かめたい場面があります。Salesforce のキャンペーンを使うと、施策ごとの対象者、反応、つながった商談を、1 つのレコードにまとめて追えます。このページでは、施策の成果を追うために押さえておく機能と、運用で決めておくことを整理します。
この記事は、Salesforce の開発・保守を請け負う mtTech が、運用で迷いやすいことを公式の資料に沿ってまとめたものです。機能の説明は、末尾の公式の資料で確かめた内容です。
キャンペーンでできること
キャンペーンは、広告、メール、Web セミナー、会議などの施策をまとめておく入れ物のようなレコードです。施策ごとに、誰に届けたか、誰が反応したか、どの商談につながったかを追えます。[18][14]
公式ヘルプでは、キャンペーン種別の定義、メンバーの追加、キャンペーン階層の作成、成果の追跡とレポートが、キャンペーンでできることとして挙げられています。[1]
予算、実費、期待収益などの項目もキャンペーンに入れられます。実費を入れておくと、後で投資に対する成果を計算する材料になります。[10][6]
キャンペーンメンバーと状況
施策の対象になった人は、キャンペーンメンバーとして追加します。リード、取引先責任者、個人取引先を追加でき、設定を有効にすると取引先も追加できます。[13][19]
追加の方法は、レコードの画面から 1 件ずつ、リストビューやレポートの結果からまとめて、データインポートウィザードで一括、などがあります。[13][11]
メンバーには「状況」を付けます。たとえばセミナーなら「招待済み」「登録済み」「出席済み」のような値です。状況の値ごとに、レスポンスとして数えるかどうかを決められます。[2][13]
メンバーの状況は、相手が反応しても自動では変わりません。手作業か一括の更新で付け替えます。Account Engagement を使っている場合は、その自動化で付けることもできます。[2]
キャンペーン階層で施策をまとめる
キャンペーンの [親キャンペーン] 項目に別のキャンペーンを入れると、親子の階層ができます。子キャンペーンの数値は親に積み上げられるので、施策ごとの数字と、まとめた数字の両方を見られます。[3]
階層は最大 5 レベルまで作れます。年度、四半期、個別の施策のように時期で分ける方法や、戦略、施策の束、個別の施策のように目的で分ける方法が、Trailhead で紹介されています。[3][15]
使い始める前に、システム管理者が [親キャンペーン] 項目の項目レベルセキュリティを設定し、ページレイアウトに項目と [キャンペーン階層] 関連リストを加えます。[4]
階層の中の子キャンペーンは、1 つの通貨にそろえる必要があります。また、親の集計値は、見る人の共有設定に関係なく、すべての子を元に計算されます。[3]
商談への結び付け:主キャンペーンソースとキャンペーンインフルエンス
施策が売上につながったかを見るには、商談とキャンペーンを結び付けます。基本になるのは、商談の [主キャンペーンソース] 項目です。商談を作るときにこの項目へキャンペーンを入れると、その商談がその施策から生まれたことを示せます。[5]
取引先責任者の [商談] 関連リストから商談を作る場合と、キャンペーンに入っているリードを取引開始する場合は、最近関連付けられたキャンペーンが自動で入ります。[5]
1 つの商談に複数の施策が関わる場合は、キャンペーンインフルエンスを使います。2026年10月時点では、Lightning Experience で使える「カスタマイズ可能なキャンペーンインフルエンス」が推奨されています。[8][7]
既定の主キャンペーンソースモデルは、主キャンペーンソースのキャンペーンに 100% の影響度を割り当てます。割合を自分たちで配分したいときは、カスタムモデルを作り、商談の画面で影響度を入れます。[7]
インフルエンスは、商談の取引先責任者の役割に登録された人が、キャンペーンのメンバーになっているかを元に作られます。メンバーの状況は問われません。商談が成立または不成立で完了すると、新しいインフルエンスのレコードは作られなくなります。[7]
レポートで見る指標
- 指標 1レスポンス数状況が「レスポンスあり」の取引先責任者と未取引開始のリードの数です。反応の量を見ます。[10]
- 指標 2取引開始済みリード数施策の結果、取引先責任者に変わったリードの数です。営業に渡った量を見ます。[10]
- 指標 3商談数と商談金額キャンペーンに結び付いた商談の件数と、成立前のものも含めた金額の合計です。パイプラインを見ます。[10][14]
- 指標 4成立商談金額結び付いた商談のうち、成立したものの金額の合計です。売上への寄与を見ます。[10]
- 指標 5ROIキャンペーン ROI 分析レポートで、成立商談金額から実費を引き、実費で割って計算します。ここでの成立商談金額は、主キャンペーンソースとして結び付いた商談の分です。[6]
レポートは、標準のレポートタイプの [キャンペーン] カテゴリから作れます。キャンペーンと取引先責任者、リード、キャンペーンメンバー、商談を組み合わせたものがあり、キャンペーン種別でまとめると、施策の種類ごとに比べられます。[14]
インフルエンスを使う場合は、[影響を受ける商談のキャンペーン] の標準レポートで、商談の金額やフェーズとキャンペーンを並べて確かめます。[9]
運用で決めておくこと
数字を比べられる状態に保つには、使い始める前に決めておくことがあります。公式ヘルプでは、作成の前に目標と評価指標、対象、施策の種類、階層での整理を考えるよう案内されています。[12]
- 種別の値:キャンペーンの [種別] は選択リストで、組織で行う施策に合わせて値を変えられます。[17]
- 状況の値:キャンペーン種別ごとに状況のセットを 1 つに決め、社内向けに文書にしておきます。施策ごとに言い方が違うと、まとめて集計しにくくなります。[13][2]
- 作る人:キャンペーンを作成、編集、削除できるのは、ユーザーの詳細で [マーケティングユーザー] が選ばれ、権限を持つ人です。誰に付けるかを決めておきます。[11]
使っている状況の値やレスポンスの設定を後から変えると、レポートの統計が計算し直されることがあります。キャンペーンの項目を変えるときも、自動化や集計に関わることがあるため、どこで使われているかを先に確かめます。[2][16]
似た施策を繰り返す場合は、[関連情報と共にコピー] を使うと、キャンペーンと状況の設定をまとめて引き継げます。[2]
質問と答え
キャンペーンメンバーの状況は、メールの開封やフォームの送信で自動的に変わりますか。
相手が操作しても、状況は自動では変わりません。手作業か一括の更新で付け替えます。Account Engagement の自動化で付ける方法もあります。[2]
主キャンペーンソースとキャンペーンインフルエンスは、どちらを使えばよいですか。
商談ごとに 1 つの施策を結び付けるなら、主キャンペーンソースで足ります。複数の施策が関わる商談で影響を配分したいときは、キャンペーンインフルエンスのモデルを使います。[5][7]
キャンペーン ROI 分析レポートの ROI は、何を元に計算されますか。
成立商談金額から実費を引き、実費で割って計算します。成立商談金額に入るのは、そのキャンペーンを主キャンペーンソースにした商談です。実費の入力と、商談への結び付けの両方が要ります。[6]
キャンペーンを作れるのは誰ですか。
ユーザーの詳細で [マーケティングユーザー] が選ばれ、キャンペーンの権限を持つ人です。見るだけなら、共有設定に応じて他の人もキャンペーンやレポートを使えます。[11]
出典
- Salesforce キャンペーンの概要(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=sales.campaigns_def.htm(2026-10-24 確認)
- キャンペーンメンバーの状況(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=sales.campaigns_customize_member_status_parent.htm(2026-10-24 確認)
- キャンペーン階層の理解(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=sales.campaigns_hierarchy.htm(2026-10-24 確認)
- ユーザーへのキャンペーン階層作成の許可(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=sales.campaigns_hierarchy_setup.htm(2026-10-24 確認)
- キャンペーンから発生した商談はどのようにして把握できますか?(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=sales.faq_campaigns_how_can_i_track.htm(2026-10-24 確認)
- キャンペーンの ROI の計算方法は?(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=sales.faq_campaigns_how_can_i_calculate.htm(2026-10-24 確認)
- カスタマイズ可能なキャンペーンインフルエンスの仕組み(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=sales.campaigns_influence_customizable_understanding.htm(2026-10-24 確認)
- キャンペーンインフルエンス(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=sales.campaign_influence_parent.htm(2026-10-24 確認)
- キャンペーンインフルエンスの結果の検索(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=sales.campaigns_influence_customizable_reports.htm(2026-10-24 確認)
- キャンペーンの項目(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=sales.campaigns_fields.htm(2026-10-24 確認)
- キャンペーンにアクセスできるのは誰ですか?(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=sales.faq_campaigns_who_has_access.htm(2026-10-24 確認)
- ワークシートの使用開始(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=sales.campaigns_planning.htm(2026-10-24 確認)
- キャンペーンメンバーを識別する(Trailhead)trailhead.salesforce.com/ja/content/learn/modules/campaign_basics/campaigns_basics_unit_3(2026-10-24 確認)
- キャンペーンのレポート(Trailhead)trailhead.salesforce.com/ja/content/learn/modules/campaign_basics/campaigns_basics_unit_4(2026-10-24 確認)
- キャンペーンの整理(Trailhead)trailhead.salesforce.com/ja/content/learn/modules/campaign_basics/campaigns_basics_unit_2(2026-10-24 確認)
- キャンペーンの作成または編集(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=sales.campaigns_edit.htm(2026-10-24 確認)
- Lightning Experience でのキャンペーン種別のカスタマイズ(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=sales.campaigns_customize_types_lex.htm(2026-10-24 確認)
- Salesforce キャンペーンの概要(Trailhead)trailhead.salesforce.com/ja/content/learn/modules/campaign_basics/campaigns_basics_unit_1(2026-10-24 確認)
- キャンペーンメンバー項目(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=sales.campaigns_members_fields.htm(2026-10-24 確認)