Salesforceの管理者が辞めたときにやること:直後からの順番
Salesforce の管理者が辞めると、アクセスの扱い、権限、所有レコード、設定の中身を、まとめて引き継ぐ必要が出てきます。このページでは、辞めた直後から何をどの順番で進めるかを、全体の流れとして整理します。各作業の細かい手順は、関連するページで説明しています。
この記事は、Salesforce の開発・保守を請け負う mtTech が、運用で迷いやすいことを公式の資料に沿ってまとめたものです。機能の説明は、末尾の公式の資料で確かめた内容です。
全体の順番
Salesforce では、ユーザーを削除できません。利用を止める方法は、凍結と無効化の 2 つです。ただし、管理者はダッシュボードや自動化の設定に名前が入っていることがあり、その場で無効化できないこともあります。[1][3][8]
- 1. 凍結してログインを止める[3]
- 2. 管理者の役割を後任に渡す[8][12]
- 3. 本人に結び付いた設定と所有レコードを移す[4][8]
- 4. 無効化して、割り当てを片付ける[1][2]
- 5. 設定を把握して、引き継ぎ資料に残す[5][6]
5 の材料になる設定変更履歴には保存期間があるため、1 と並行して早めに書き出しておきます。[5]
1. 凍結してログインを止める
最初に、ユーザーの詳細ページで [凍結] を押し、ログインを止めます。凍結は、無効化の手続きを進めている間のログインを止めるための機能です。[3]
ユーザーがリードのデフォルトの所有者、デフォルトのワークフローユーザー、ワークフローメールアラートの受信者などに設定されていると、無効化できません。管理者はこうした設定に入っていることがあるため、先に凍結しておくと、後の作業を落ち着いて進められます。[1][8]
凍結の後は、[ログイン履歴] でその人のログインの記録を確かめておきます。画面に出るのは、2026年10月時点で過去 6 か月、最大 20,000 件です。[14]
凍結しても、ライセンスは空きません。ライセンスを空けるのは、4 の無効化です。[3]
2. 管理者の役割を後任に渡す
管理者がいない状態を作らないよう、後任の人に管理者の権限を渡します。標準の「システム管理者」プロファイルは、アプリケーションの設定とカスタマイズができるプロファイルです。[8][12]
後任に何が付いているかは、ユーザーの詳細ページの [概要を表示] で確かめます。権限セット、権限セットグループ、公開グループ、キューもこの画面で見られます。権限の整理の考え方は、権限セットのページで詳しく説明しています。[6]
[組織情報] の [主取引先責任者] に辞めた人の名前が入っていれば、変えておきます。この項目には、有効なユーザー以外の名前も入れられます。[13]
3. 本人に結び付いた設定と所有レコードを移す
公式のチェックリストでは、辞める人が設定に残っていないかを、オブジェクトや機能ごとに確かめるよう案内されています。主な確認先は次のとおりです。[8][9]
- [プロセスの自動化設定] のデフォルトのワークフローユーザー。メールアラートの制限に関する警告は、このユーザーに届きます。[10][8]
- ダッシュボードの実行ユーザー。実行ユーザーを無効化すると、ダッシュボードで期待した結果が返りません。[8][2]
- リードの割り当てルールと自動レスポンスルール。[9]
- [スケジュール済みジョブ]。ジョブを登録したユーザーの名前が出ます。データのエクスポートを登録した人を無効化すると、エクスポートが失敗します。[7][11]
インテグレーションユーザーなど、無効化できない種類のユーザーもあります。辞めた人の個人ユーザーと分けて扱います。[2]
所有レコードは、[所有権の一括変更] で取引先、リード、サービス契約、カスタムオブジェクトを移せます。1 回に扱えるのは 2026年10月時点で 250 件までで、それを超えるときはデータローダーなどを使います。あるオブジェクトで 10,000 件を超えて所有している場合は、無効化の前に移すよう案内されています。[4][2]
4. 無効化して、割り当てを片付ける
移し終えたら、ユーザーの編集画面で [有効] をオフにして保存します。無効化したユーザーはログインできなくなり、過去の活動とレコードは残ります。[1]
承認者になっていた場合は、承認プロセスから外すか、別の人に割り当てます。無効化の後は、権限セットと権限セットグループの割り当ても外すよう案内されています。[1][2]
無効化で使えるライセンスは空きますが、請求されるライセンス数は変わりません。棚卸しや無効化の詳しい進め方は、退職者のユーザーを無効化するページで説明しています。[2]
5. 設定を把握して、引き継ぎ資料に残す
[設定変更履歴の参照] では、いつ、誰が、何を変えたかを確かめられます。画面に出るのは直近 20 件で、[ダウンロード] で過去 180 日分を取り出せます。180 日を過ぎた記録は消えるため(2026年10月時点)、辞めた人が最近変えた設定を早めに書き出しておきます。[5]
この記録と、3 で確かめた設定やジョブの一覧を、後任が読める形にまとめます。項目の使用場所や自動化の調べ方を含めた資料のまとめ方は、引き継ぎ資料のページで詳しく説明しています。[5][7][8]
質問と答え
無効化すると、ライセンスの費用も変わりますか。
使えるライセンスの数は空きますが、請求されるライセンス数は変わりません。請求を変えるには、組織のライセンス数そのものを変える必要があります。[2]
出典
- ユーザーの無効化(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=platform.how_to_deactivate_users.htm(2026-10-23 確認)
- ユーザーの無効化の考慮事項(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=platform.users_deactivate_considerations.htm(2026-10-23 確認)
- ユーザーアカウントの凍結または凍結解除(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=platform.users_freeze.htm(2026-10-23 確認)
- レコードの一括移行(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=platform.admin_transfer.htm(2026-10-23 確認)
- 設定変更履歴を使用した設定変更の監視(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=xcloud.admin_monitorsetup.htm(2026-10-23 確認)
- ユーザーのアクセス概要の表示(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=platform.users_access_summary.htm(2026-10-23 確認)
- スケジュール済みジョブの監視(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=data_monitoring_jobs.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
- ユーザーが組織や会社を辞めるときに確認する項目(ナレッジ記事 000385333)help.salesforce.com/s/articleView?id=000385333&language=ja&type=1(2026-10-23 確認)
- Salesforce User Offboarding Checklist(Knowledge Article 000385333, English)help.salesforce.com/s/articleView?id=000385333&language=en_US&type=1(2026-10-23 確認)
- Salesforce 組織のデフォルトのワークフローユーザーの特定(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=sf.workflow_defaultuser.htm(2026-10-23 確認)
- ウィークリーデータのエクスポートの「実行ユーザ」の変更(ナレッジ記事 000385011)help.salesforce.com/s/articleView?id=000385011&type=1&language=ja(2026-10-23 確認)
- 標準プロファイル(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=platform.standard_profiles.htm(2026-10-23 確認)
- 組織の主取引先責任者を変更する(ナレッジ記事 000385176)help.salesforce.com/s/articleView?id=000385176&type=1&language=ja(2026-10-23 確認)
- ログイン履歴の監視(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=xcloud.users_login_history.htm(2026-10-23 確認)