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SalesforceのSandboxの種類と使い分けの決め方

Salesforce の Sandbox は 4 種類あり、写す中身、容量、更新できる間隔が違います。このページでは、それぞれの違いと、開発・テスト・研修でどれを使うかの決め方を整理します。あわせて、更新で起きること、本番へ反映する流れ、扱うときの注意も説明します。

mtTech・2026.10.24 公開(内容は 2026年10月 時点)

この記事は、Salesforce の開発・保守を請け負う mtTech が、運用で迷いやすいことを公式の資料に沿ってまとめたものです。機能の説明は、末尾の公式の資料で確かめた内容です。

Sandbox とは何か

Sandbox は、本番組織とは別の環境に作る組織のコピーです。本番から隔離されているため、Sandbox で何をしても本番には影響しません。開発、テスト、研修の場として使います。[1][15]

種類は Developer、Developer Pro、Partial Copy、Full の 4 つです。違いは、写す中身、容量、更新できる間隔の 3 点です。どれを選ぶかは、その環境で何をするかで決めます。[1][2]

使える数はエディションで変わります。2026年10月時点の公式の表では、Professional Edition では Partial Copy と Full が使えません。Enterprise Edition などでは、Partial Copy と Full を追加で購入できます。[1]

4 つの種類の違い

  • 種類 1Developer本番の設定(メタデータ)だけを写します。データ容量は 200 MB、ファイル容量は 200 MB です。1 日ごとに更新できます。[1][2]
  • 種類 2Developer Pro写す中身は設定だけで、Developer と同じです。データ容量は 1 GB、ファイル容量は 1 GB と、Developer より大きく取れます。更新の間隔は 1 日です。[1][2]
  • 種類 3Partial Copy設定に加えて、テンプレートで選んだ本番データの一部を写します。データ容量は 5 GB で、ファイル容量は本番と同じです。更新の間隔は 5 日です。[1][2][3]
  • 種類 4Full設定とすべてのデータを写す、本番の複製です。容量は本番と同じです。更新の間隔は 29 日です。[1][2]

開発・テスト・研修での使い分け

容量と更新間隔は 2026年10月時点の公式の表の値です。この違いを踏まえて、用途ごとに次のように分けます。[1]

  • 開発:Developer か Developer Pro を使います。設定だけを写すので作りやすく、1 日ごとに作り直せます。本番で直接作らず、こうした専用の環境で作ってテストするのが安全だと案内されています。[2][14]
  • 結合テストと受け入れテスト:Partial Copy を使います。実際のデータに近い状態で、利用部門の人にも触ってもらえます。[2][14]
  • 性能・負荷のテストと本番直前の確認:Full だけが対応しています。更新間隔が長いので、開発には向きません。[2]
  • 研修:Developer Pro か Partial Copy が用途に挙げられています。研修に使うデータがあるなら Partial Copy が向きます。[2]

Partial Copy と Full では、テンプレートで写すオブジェクトを選べます。Full でも、テストに要るレコードだけに絞ることが勧められています。写す量を減らすと、コピーにかかる時間も短くなります。[2][3][16]

更新(リフレッシュ)で起きること

更新すると、Sandbox は一度削除され、本番のコピーとして作り直されます。Sandbox で作った設定やデータは残りません。手で変えた権限は元に戻り、Sandbox だけで作ったユーザーも消えます。[5][4]

組織 ID は更新のたびに変わります。[4]

逆に、本番で設定やデータを変えても、Sandbox には反映されません。本番との差が開いてきたら、更新して合わせ直します。[6][5]

次に更新できる日は、作成か更新を依頼した時点から数えます。コピーにかかる時間は、組織の大きさで数分から数日まで変わります。準備が整うと、有効化を案内するメールが届きます。[4][16]

Developer と Developer Pro では、更新のときに、使う人を公開グループで指定します。[9]

本番へ反映するまでの流れ

Sandbox で作った設定は、変更セットで本番へ送れます。送れるのは、本番と結び付いた組織の間だけで、事前にリリース接続を設定します。[11]

  • 1. 開発用の Sandbox で作り、送信変更セットにまとめて送る[11]
  • 2. テスト用の Sandbox で受け入れテストをする[14]
  • 3. 本番の受信変更セットで、まず [検証] を実行して結果を見る[12]
  • 4. 問題がなければリリースする[13]

変更セットに入るのは [設定] で行える変更だけで、レコードは運べません。Apex を含むときは、コードの 75% 以上が単体テストを通っている必要があります。リリースは取り消せないため、検証を先に行います。[11][13]

Sandbox を扱うときの注意

作成と更新の直後は、メール送信の設定が [システムメールのみ] になります。テストのメールが利用者に届かないようにするための設定です。外へのメールを試すときだけ変えます。[7]

Sandbox へのアクセス権を与えたユーザーのメールアドレスは本番のまま写り、それ以外のユーザーのアドレスには末尾に .invalid が付いて送られなくなります。ただし、取引先責任者などレコードのメールアドレスはそのままです。テストで送る前に、試験者のアドレスに置き換えるか消しておきます。[8][9]

Partial Copy と Full には、本番の顧客データが入ります。機密情報がある Sandbox で強い権限を渡すときは注意するよう案内されています。本番データを含む Sandbox では、多要素認証も強く勧められています。[5][6]

個人情報を伏せたいときは、Data Mask で Sandbox のデータをマスキングできます。2026年10月時点では、従来の管理パッケージは 2026年12月31日に終了し、Data Mask & Seed への切り替えが案内されています。[10]

容量の上限に達しても、Sandbox は通知を送りません。新しいデータを保存できなくなるので、テストデータを入れる前に使用量を確かめます。[1]

質問と答え

最初に 1 つだけ選ぶなら、どれがよいですか。

設定を作って試すだけなら Developer で足ります。利用部門と実際のデータで確かめたいなら、Partial Copy を用意します。性能や負荷を確かめる必要があるときは Full を使います。[2]

更新すると、Sandbox で作った設定はどうなりますか。

更新では Sandbox が作り直されるため、Sandbox で作った設定やデータは残りません。残したい変更は、更新の前に変更セットなどで本番か別の Sandbox へ移しておきます。[5][11]

Full Sandbox で開発してもよいですか。

更新間隔が 29 日と長いため、開発には向かないと案内されています。開発は Developer か Developer Pro で行い、Full は本番直前の確認や性能のテストに使います。[2][1]

Sandbox から顧客にメールが届くことはありますか。

既定の設定ではシステムメールしか送られず、アクセス権を与えていないユーザーのアドレスは無効になります。ただし、レコードのメールアドレスは書き換わらないため、送信の設定を変える前に置き換えておきます。[7][8][9]

出典

  1. 種類別 Sandbox ライセンスおよびディスク使用制限(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=platform.data_sandbox_environments.htm(2026-10-24 確認)
  2. Sandbox の種別およびテンプレート(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=platform.create_test_instance.htm(2026-10-24 確認)
  3. Sandbox テンプレートの作成または編集(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=platform.data_sandbox_templates.htm(2026-10-24 確認)
  4. Sandbox の更新(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=platform.data_sandbox_refresh.htm(2026-10-24 確認)
  5. Sandbox のアクセス権に関する考慮事項(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=platform.data_sandbox_accessing_sandbox.htm(2026-10-24 確認)
  6. Sandbox の設定に関する考慮事項(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=platform.data_sandbox_implementation_tips.htm(2026-10-24 確認)
  7. メール送信(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=platform.data_sandbox_email_deliverability.htm(2026-10-24 確認)
  8. ユーザーおよび取引先責任者(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=platform.data_sandbox_users_and_contacts.htm(2026-10-24 確認)
  9. Sandbox にアクセスできるユーザーの決定(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=platform.data_sandbox_selective_access.htm(2026-10-24 確認)
  10. Salesforce Data Mask による Sandbox データの保護 (従来)(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=platform.data_mask_overview.htm(2026-10-24 確認)
  11. 変更セット(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=platform.changesets.htm(2026-10-24 確認)
  12. 変更セットの確認(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=platform.changesets_inbound_test_deploy.htm(2026-10-24 確認)
  13. 変更セットのリリース(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=platform.changesets_inbound_deploy.htm(2026-10-24 確認)
  14. リリースのベストプラクティス(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=platform.deploy_best_practices.htm(2026-10-24 確認)
  15. Sandbox を使用するケース(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=platform.deploy_sandboxes_intro.htm(2026-10-24 確認)
  16. Sandbox の作成(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=5&id=platform.data_sandbox_create.htm(2026-10-24 確認)

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