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開発例 No.56

Salesforceの設定を棚卸しして引き継ぎ資料にまとめる方法

前任者がいなくなり、Salesforceの中で何がどう動いているか分からないときは、設定を一覧にして役割を書き残すところから始めます。このページでは、使える標準機能と、資料にまとめる一般的な手順を紹介します。

執筆 徳 雅俊(Salesforce 認定アドミニストレーター/Platform デベロッパー)・2026.10.23 公開

このページは、ご依頼いただける開発の例の解説です。実際の導入事例ではありません。機能の説明は、末尾の Salesforce 公式の資料で確かめた内容です。

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こんなことで困っていませんか

  • 項目が多く、どの項目が数式やレポートで使われているのか分かりません。[1]
  • レコードを保存すると、どのフローが動いて値が変わったのか分かりません。[6]
  • 人によって使える機能やデータが違い、その理由が分かりません。[3][4]
  • いつ、誰が、どの設定を変えたのかをたどれません。[2]
  • 項目を直したいのに、変えた影響がどこまで出るのか読めません。[1]

なぜ起きるのか

項目の参照先、自動化、権限は、それぞれ別の設定ページで確認する作りです。調べる場所を知らないと、全体像をつかみにくくなります。[1][4][6]

同じオブジェクトで、保存前フローと保存後フローが複数動くことがあります。実行の順番は、各フローの「トリガー順序」の値で決まります。[6]

ユーザーの権限は、プロファイルのほか、権限セット、権限セットグループ、公開グループ、キューから付きます。付け方が複数あるため、どこから付いた権限かを確かめる必要があります。[3][4]

項目の「説明」は管理用の欄で、利用者の画面には出ません。利用者に見せる案内は、別の「ヘルプテキスト」に書く作りです。[7]

設定変更履歴の記録は、2026年10月時点で180日を過ぎると削除されます。それより古い変更の経緯は、設定変更履歴ではたどれません。[2]

直し方の選択肢

  • 項目の使われ方: カスタム項目の詳細ページで[使用場所]を押すと、入力規則、レイアウト、数式項目、Apex、フロー、レポートなどからの参照が一覧で出ます。[1]
  • データの構造: スキーマビルダーで、標準オブジェクトとカスタムオブジェクトの項目と、参照関係・主従関係を図で見られます。[5]
  • 自動化: フロートリガーエクスプローラーで、オブジェクトとトリガーを選ぶと、作成・更新・削除のときに動くフローと、その順番が見られます。[6]
  • 権限セット: 権限セットや権限セットグループの[概要を表示]で、有効なオブジェクト、項目、カスタム権限などをまとめて確認できます。[4]
  • ユーザーごとの権限: ユーザーの詳細ページの[概要の表示]で、割り当てられた権限、公開グループ、キューを確認できます。[3]
  • 変更の経緯: 設定変更履歴の画面には直近20件が出ます。[ダウンロード]を押すと、過去180日分を取り出せます。[2]

作業の流れ

  • 1. 全体をつかむ: スキーマビルダーで、主なオブジェクトとリレーションを確かめます。[5]
  • 2. 項目を調べる: 気になる項目ごとに[使用場所]で参照先を確かめ、項目の「説明」と「ヘルプテキスト」の中身も控えます。[1][7]
  • 3. 自動化を調べる: オブジェクトごとにフロートリガーエクスプローラーを開き、動くフローと順番を書き出します。[6]
  • 4. 権限を調べる: 権限セットと権限セットグループの概要、主なユーザーの概要を見て、誰に何が付いているかを整理します。[3][4]
  • 5. 経緯を添える: 設定変更履歴をダウンロードし、直近の変更と、変えた人を資料に添えます。[2]

気をつけること

  • [使用場所]の一覧は、2026年10月時点で先頭から2,000件までです。結合レポートは一覧に出ません。[1]
  • 管理パッケージに含まれる参照は、インストール先の組織では一覧に出ません。[1]
  • 非公開フォルダーのレポートは、見る権限のない人の一覧には出ません。調べる人の権限によって、一覧の結果が変わる点に注意します。[1]
  • フローテンプレートから作ったレコードトリガーフローは、フロートリガーエクスプローラーに出ません。標準フローは順番を見られますが、並び替えはできません。[6]
  • 権限セットの概要に載っていない機能から、その権限セットが参照されている場合があります。[4]
  • 設定変更履歴は180日を過ぎると消えます。経緯を残したいときは、期限内にダウンロードしておきます。[2]

想定工数の目安

設定の中身を、引き継ぎ資料にまとめる8〜24時間

想定工数は、要件の確認から動作確認・本番反映の手順までを含む実働時間です。※Salesforce の環境(構築済みの仕組みや設定など、さまざまな要素)や、要件によって工数は大幅に前後するため、あくまでも目安です。

質問と答え

昔の設定変更の経緯も調べられますか。

設定変更履歴でたどれるのは、2026年10月時点で過去180日分です。それより古い記録は削除されるため、設定の中身や関係者の記憶から補います。[2]

項目を消してよいかは、どう確かめますか。

項目の詳細ページの[使用場所]で、数式、入力規則、レイアウト、フロー、レポートなどからの参照を確かめます。ただし、結合レポートや管理パッケージ内の参照は出ないため、それだけで判断しないようにします。[1]

あるユーザーに付いている権限を、まとめて見る方法はありますか。

ユーザーの詳細ページから概要を開くと、割り当てられた権限、公開グループ、キューを確認できます。ユーザーアクセスサマリーでは、権限セットや権限セットグループの割り当ても管理できます。[3]

調べるのに、どんな権限が要りますか。

[使用場所]を見るには「設定の参照」、設定変更履歴を見るには「設定・定義の参照」の権限が要ります。2026年10月時点で、[使用場所]はProfessional、Enterprise、Performance、Unlimitedの各エディションで使えます。[1][2]

出典

  1. 項目の使用場所の検索(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.fields_references.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  2. 設定変更履歴を使用した設定変更の監視(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=xcloud.admin_monitorsetup.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  3. ユーザーの表示および管理(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.admin_users.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  4. 権限セットおよび権限セットグループのアクセス概要での権限の管理(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.perm_sets_summary_page.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  5. スキーマビルダーを使用した独自のデータモデルの設計(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.schema_builder.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  6. レコードトリガーフローの管理(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.flow_trigger_explorer.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  7. カスタム項目の属性(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.custom_field_attributes.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)

環境に合わせた進め方は、相談フォームから一言でどうぞ。

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