Salesforceのレポートで前年同月比を集計項目で出す方法
月ごとの売上をレポートで出したあと、前年の同じ月との差や伸び率を表計算で手計算していることがあります。Salesforce のレポートには、隣り合うグループの値を参照する集計項目があります。このページでは、前年の同じ月と比べるレポートの作り方と、数式の制約をまとめます。
このページは、ご依頼いただける開発の例の解説です。実際の導入事例ではありません。機能の説明は、末尾の Salesforce 公式の資料で確かめた内容です。
この内容で相談するこんなことで困っていませんか
- 月ごとにグループ化日付項目を月単位でまとめる
- 集計項目グループの小計に数式
- PREVGROUPVAL増分 12 で前年の同じ月
- 前年比の列差や伸び率をレポートで
本文の説明を図にしたものです。実際の構成は、組織の設定によって変わります。
なぜ起きるのか
レポートの集計は、合計・平均・最小値・最大値の 4 つが基本です。これだけでは、あるグループの値を別のグループの値と比べる列は作れません。[9]
グループ同士を比べるには、集計項目で PREVGROUPVAL という関数を使います。この関数は、同じ並びにある前のグループの値を返します。[1][2]
集計項目は、グループの小計や総計に対して計算します。そのため、レポートデータを一度もグループ化していないと、集計項目列は追加できません。[3][9][4]
日付でグループ化したときの区切り方(月・四半期など)は、レポートごとに決めます。カレンダーの期間か会計期間かでも、まとまり方が変わります。[5][8]
直し方の選択肢
比べたい単位と、レポートをどこまで 1 つにまとめたいかで選びます。[1][7]
- 方法 1PREVGROUPVAL の増分を使う完了日などの日付で列を月単位にグループ化し、PREVGROUPVAL の増分を 12 にします。増分は前の列数を表し、最大値は 12 です。月の列が途切れずに並んでいれば、12 列前は 12 か月前、つまり前年の同じ月にあたります。[1][5]
- 方法 2前の月と比べる増分を省くと 1 つ前のグループ、つまり前月の値を参照します。ヘルプには、前月との金額の差を出す数式の例があります。[1]
- 方法 3結合レポートで年ごとのブロックに分ける集計項目の結果は、ブロックごとの検索条件に左右されます。日付の条件を「今年」と「昨年」に分けたブロックを並べ、クロスブロック集計項目でブロックをまたいだ比率を計算する形が取れます。2026年10月時点のヘルプでは、Enterprise・Performance・Unlimited・Developer の各 Edition で使えます。[7][6]
- 方法 4会計年度で比べる[集計期間単位] で会計期間を選ぶと、[設定] の [会計年度] で決めた区切りで集計します。[5][8][6]
作業の流れ
- 比べたい金額の項目と日付項目を決め、比較元の月と前年の同じ月の両方が入る期間で日付の条件を設定します。相対日付の条件(「過去 n か月」など)も使えます。[6][5]
- 日付項目でグループを追加し、[集計期間単位] で月の単位を選びます。Lightning のレポートビルダーでは、行と列はそれぞれ 2 つまでグループ化できます。[5]
- [列] セクションで [集計項目列を追加] をクリックし、名前と [数式出力種別] を決めます。[3]
- 数式に PREVGROUPVAL を入れ、比べるグループと増分を指定します。前年比の例は (AMOUNT:SUM - PREVGROUPVAL(AMOUNT:SUM, CLOSE_DATE, 12)) / PREVGROUPVAL(AMOUNT:SUM, CLOSE_DATE, 12) のような形です。[1][2]
- [構文を確認] でエラーを直し、[適用] と [保存] をクリックします。保存後はレポートを実行して、前年の値を手元の数字と照らし合わせます。[3][5]
気をつけること
- 前のグループがないとき、PREVGROUPVAL は Null を返します。レポートの期間の最初の 12 か月には、比べる前年の値がありません。[1]
- ゼロで割ると、セルに「#Error!」が出ます。数式は空白のセルをゼロとして扱うため、前年の値が空の月も対象です。IF 関数などで、かわりの値を返すよう数式を見直します。[4][3]
- 集計項目の列では、レポートの絞り込み・並び替え・グループ化ができません。また、集計項目から別の集計項目は参照できません。[4]
- 集計レベルの数式では、日付や日時の関数は使えません。年や月の判定は、数式ではなく日付のグループ化と条件で行います。[4][5]
- 行と列でグループ化したレポートは、プレビューと実際の結果が異なることがあります。数字は実行した画面で確かめます。[5]
- 会計年度の開始月の変更や、カスタム会計年度の有効化は、組織全体の商談や売上予測に影響します。カスタム会計年度は、有効にすると無効にできません。[8]
想定工数の目安
前年の同じ月と比べるレポート2〜5時間
想定工数は、要件の確認から動作確認・本番反映の手順までを含む実働時間です。※Salesforce の環境(構築済みの仕組みや設定など、さまざまな要素)や、要件によって工数は大幅に前後するため、あくまでも目安です。
質問と答え
前年比の列で、レポートを並び替えたり絞り込んだりできますか。
できません。集計項目の列は、並び替え・絞り込み・グループ化に使えない制約があります。[4]
作った前年比の列は、Salesforce Classic でも使えますか。
使えます。集計項目は Lightning Experience と Salesforce Classic で同じ数式言語を使うため、どちらで追加しても両方で機能します。[3]
出典
- PARENTGROUPVAL および PREVGROUPVAL(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=analytics.reports_summary_functions_about.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
- 親または同位のグループに対する相対的な値の計算(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=analytics.reports_enhanced_summary_formulas.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
- レポートへの集計項目列の追加(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=analytics.building_custom_summary_formulas.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
- 集計項目を最大限に活用: ヒント、制限、および制約(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=analytics.reports_csf_tips.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
- Lightning Experience でのレポートの作成(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=analytics.reports_build_lex.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
- 相対日付検索条件の参照(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=analytics.filter_dates_relative.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
- 結合レポートの集計項目(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=analytics.reports_csf_joined_reports.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
- 会計年度の設定(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=xcloud.setting_the_fiscal_year.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
- 集計項目を使用したグループと合計の評価(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=analytics.reports_builder_fields_formulas.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)