Salesforceで受注時に案件や請求の記録をフローで自動作成する
受注のたびに、商談と同じ内容を別の画面へ入力し直していませんか。このページでは、商談が受注に変わったときに、案件や請求などの記録をフローで作る考え方と、Salesforce のヘルプが示す進め方をまとめます。
このページは、ご依頼いただける開発の例の解説です。実際の導入事例ではありません。機能の説明は、末尾の Salesforce 公式の資料で確かめた内容です。
この内容で相談するこんなことで困っていませんか
なぜ起きるのか
受注のあとの作業を手で行うと、手間がかかり、手順の抜けも起こりえます。ヘルプでも、大きな商談の成立後に ToDo やメールを手で用意する場面が、自動化の例として挙げられています。[1]
Salesforce には、レコードの作成や更新をきっかけに動くレコードトリガーフローがあります。保存後に動くフローなら、トリガーになったレコードの ID を使って関連レコードを作れます。[2]
ただし、開始の条件を決めずに作ると、レコードが変わるたびにフローが動きます。ガバナ制限を超えたり、意図しない処理が走ったりするおそれがあると、ヘルプは説明しています。[3]
直し方の選択肢
受注を起点にした記録の作成は、レコードトリガーフローで組むのが基本です。作るものの数や形に合わせて、組み方を選びます。[2]
作業の流れ
- 書き出す:受注の条件、作るオブジェクト、引き継ぐ項目、必須項目を一覧にします[7][4]
- テスト環境で作る:Sandbox などで、商談を対象にした保存後のレコードトリガーフローを作ります[7][2]
- エントリ条件を決める:[開始] 要素の [エントリ条件を設定] で、フェーズが受注を表す値になったときだけ動くようにします[3]
- 作成の処理を組む:必要なら [レコードを取得] とループで値をそろえ、[レコードを作成] でまとめて作ります。失敗しうる要素には障害パスを付けます[5][6][4][9]
- テストする:レコードトリガーフローでは、デバッグの代わりにテストモードを使います。新規作成、受注への変更、受注後の再編集など、場面を分けて確かめます[10][7]
- 本番へ移す:変更セットで移した有効なフローは、移行先では無効になります。移したあとに手動で有効化します[13]
気をつけること
- 一つのトランザクションで使える件数には上限があります。2026年10月時点では、DML ステートメントは 150 件、SOQL クエリは 100 件です。超えると、障害パスがあってもトランザクション全体が取り消されます[8]
- ループの中でレコードを作成・更新しないようにします。値を変数に集め、ループの後に一度で処理します[7][4]
- [レコードを作成] では、必須項目に値が入っていないとフローがエラーになります。作る側のオブジェクトの必須項目を先に確かめます[4]
- 非公開の商談では、保存後のレコードトリガーフローが動きません[12]
- 同じオブジェクトに複数のフローがあるときは、フロートリガーエクスプローラーで実行順を確かめ、並び替えます[11]
- レコード ID はフローに直接書かないようにします。ID は組織ごとに異なるためです[7]
想定工数の目安
受注したら、案件や請求の記録を自動で作る4〜10時間
想定工数は、要件の確認から動作確認・本番反映の手順までを含む実働時間です。※Salesforce の環境(構築済みの仕組みや設定など、さまざまな要素)や、要件によって工数は大幅に前後するため、あくまでも目安です。
質問と答え
商談を受注にしたあと編集し直すと、記録がもう一度作られますか。
エントリ条件の付け方によります。「すべての条件に一致」などの条件は、条件に合わない状態から合う状態に変わったときだけフローを動かします。更新の前から条件を満たしていれば、フローは動きません。[3]
自動での作成が失敗したとき、どう気づけますか。
フローが失敗すると、そのフローを最後に変更したシステム管理者にメールが届きます。受信者を変えることもできます。障害パスを付けて、失敗時の処理を自分で決める方法もあります。[9]
一つの商談から、明細の数だけレコードを作れますか。
作れます。[レコードを取得] 要素で明細を集め、ループ要素で 1 件ずつ値を組み立てます。組み立てたレコードはコレクション変数にため、ループの後に [レコードを作成] でまとめて作ります。[5][6][4][7]
本番で動かす前に、どこで試せばよいですか。
ヘルプは、Sandbox や Developer Edition 組織などのテスト環境で作ることを勧めています。本番のレコードを誤って変えずに、いろいろな場面を試せます。[7]
出典
- レコードトリガーフローの使用開始(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.automate_flow_build_get_started_record_triggered_flows.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
- 保存前と保存後のレコードトリガーフローの決定(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.automate_flow_build_get_started_record_triggered_before_or_after_save.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
- レコードトリガーフローでのエントリ条件のしくみ(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.automate_flow_build_working_with_conditions_record_triggered_flows.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
- レコードの作成要素(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.flow_ref_elements_data_create.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
- レコードを取得要素(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.flow_ref_elements_data_get.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
- ループ要素(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.flow_ref_elements_loop.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
- Flow Builder のベストプラクティスを使用した成功への計画(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.flow_prep_bestpractices.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
- トランザクション単位のフローの制限(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.flow_considerations_limit_transaction.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
- フローが失敗した場合の処理のカスタマイズ(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.flow_build_logic_fault.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
- Flow Builder デバッガーを使用したフローのテストまたはトラブルシューティング(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.flow_test_debug.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
- レコードトリガーフローの管理(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.flow_trigger_explorer.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
- 商談項目(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=sales.opp_fields.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
- フローの変更セットの考慮事項(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.flow_considerations_change_sets.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)