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開発例 No.03

Salesforceで受注時に案件や請求の記録をフローで自動作成する

受注のたびに、商談と同じ内容を別の画面へ入力し直していませんか。このページでは、商談が受注に変わったときに、案件や請求などの記録をフローで作る考え方と、Salesforce のヘルプが示す進め方をまとめます。

執筆 徳 雅俊(Salesforce 認定アドミニストレーター/Platform デベロッパー)・2026.10.23 公開

このページは、ご依頼いただける開発の例の解説です。実際の導入事例ではありません。機能の説明は、末尾の Salesforce 公式の資料で確かめた内容です。

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こんなことで困っていませんか

  • 商談を受注にしたあと、取引先名や金額を案件や請求の画面へもう一度入力している[1]
  • 受注後に作るはずの記録や ToDo を、担当者が作り忘れることがある[1]
  • 自動化を作っても、商談を編集するたびに同じ記録が重ねて作られないか心配がある[3]
  • 一つの商談から複数の明細を作る必要があり、どう組めばよいか分からない[5][6]

なぜ起きるのか

受注のあとの作業を手で行うと、手間がかかり、手順の抜けも起こりえます。ヘルプでも、大きな商談の成立後に ToDo やメールを手で用意する場面が、自動化の例として挙げられています。[1]

Salesforce には、レコードの作成や更新をきっかけに動くレコードトリガーフローがあります。保存後に動くフローなら、トリガーになったレコードの ID を使って関連レコードを作れます。[2]

ただし、開始の条件を決めずに作ると、レコードが変わるたびにフローが動きます。ガバナ制限を超えたり、意図しない処理が走ったりするおそれがあると、ヘルプは説明しています。[3]

直し方の選択肢

受注を起点にした記録の作成は、レコードトリガーフローで組むのが基本です。作るものの数や形に合わせて、組み方を選びます。[2]

  • 1 件だけ作る:商談の項目値を使い、[レコードを作成] 要素で案件や請求のレコードを 1 件作ります[4]
  • 明細ごとに作る:[レコードを取得] 要素で関連レコードを集め、ループ要素で 1 件ずつ値を組み立てます。作成はループの後にまとめて行います[5][6][7]
  • 重複を避ける:エントリ条件で「受注に変わったとき」だけ動くようにします。既存のレコードとの一致を確かめてから作成・更新する設定もあります[3][4]

作業の流れ

  • 書き出す:受注の条件、作るオブジェクト、引き継ぐ項目、必須項目を一覧にします[7][4]
  • テスト環境で作る:Sandbox などで、商談を対象にした保存後のレコードトリガーフローを作ります[7][2]
  • エントリ条件を決める:[開始] 要素の [エントリ条件を設定] で、フェーズが受注を表す値になったときだけ動くようにします[3]
  • 作成の処理を組む:必要なら [レコードを取得] とループで値をそろえ、[レコードを作成] でまとめて作ります。失敗しうる要素には障害パスを付けます[5][6][4][9]
  • テストする:レコードトリガーフローでは、デバッグの代わりにテストモードを使います。新規作成、受注への変更、受注後の再編集など、場面を分けて確かめます[10][7]
  • 本番へ移す:変更セットで移した有効なフローは、移行先では無効になります。移したあとに手動で有効化します[13]

気をつけること

  • 一つのトランザクションで使える件数には上限があります。2026年10月時点では、DML ステートメントは 150 件、SOQL クエリは 100 件です。超えると、障害パスがあってもトランザクション全体が取り消されます[8]
  • ループの中でレコードを作成・更新しないようにします。値を変数に集め、ループの後に一度で処理します[7][4]
  • [レコードを作成] では、必須項目に値が入っていないとフローがエラーになります。作る側のオブジェクトの必須項目を先に確かめます[4]
  • 非公開の商談では、保存後のレコードトリガーフローが動きません[12]
  • 同じオブジェクトに複数のフローがあるときは、フロートリガーエクスプローラーで実行順を確かめ、並び替えます[11]
  • レコード ID はフローに直接書かないようにします。ID は組織ごとに異なるためです[7]

想定工数の目安

受注したら、案件や請求の記録を自動で作る4〜10時間

想定工数は、要件の確認から動作確認・本番反映の手順までを含む実働時間です。※Salesforce の環境(構築済みの仕組みや設定など、さまざまな要素)や、要件によって工数は大幅に前後するため、あくまでも目安です。

質問と答え

商談を受注にしたあと編集し直すと、記録がもう一度作られますか。

エントリ条件の付け方によります。「すべての条件に一致」などの条件は、条件に合わない状態から合う状態に変わったときだけフローを動かします。更新の前から条件を満たしていれば、フローは動きません。[3]

自動での作成が失敗したとき、どう気づけますか。

フローが失敗すると、そのフローを最後に変更したシステム管理者にメールが届きます。受信者を変えることもできます。障害パスを付けて、失敗時の処理を自分で決める方法もあります。[9]

一つの商談から、明細の数だけレコードを作れますか。

作れます。[レコードを取得] 要素で明細を集め、ループ要素で 1 件ずつ値を組み立てます。組み立てたレコードはコレクション変数にため、ループの後に [レコードを作成] でまとめて作ります。[5][6][4][7]

本番で動かす前に、どこで試せばよいですか。

ヘルプは、Sandbox や Developer Edition 組織などのテスト環境で作ることを勧めています。本番のレコードを誤って変えずに、いろいろな場面を試せます。[7]

出典

  1. レコードトリガーフローの使用開始(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.automate_flow_build_get_started_record_triggered_flows.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  2. 保存前と保存後のレコードトリガーフローの決定(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.automate_flow_build_get_started_record_triggered_before_or_after_save.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  3. レコードトリガーフローでのエントリ条件のしくみ(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.automate_flow_build_working_with_conditions_record_triggered_flows.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  4. レコードの作成要素(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.flow_ref_elements_data_create.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  5. レコードを取得要素(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.flow_ref_elements_data_get.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  6. ループ要素(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.flow_ref_elements_loop.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  7. Flow Builder のベストプラクティスを使用した成功への計画(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.flow_prep_bestpractices.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  8. トランザクション単位のフローの制限(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.flow_considerations_limit_transaction.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  9. フローが失敗した場合の処理のカスタマイズ(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.flow_build_logic_fault.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  10. Flow Builder デバッガーを使用したフローのテストまたはトラブルシューティング(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.flow_test_debug.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  11. レコードトリガーフローの管理(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.flow_trigger_explorer.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  12. 商談項目(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=sales.opp_fields.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  13. フローの変更セットの考慮事項(Salesforce ヘルプ)help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.flow_considerations_change_sets.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)

環境に合わせた進め方は、相談フォームから一言でどうぞ。

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