できること 無料トライアルを相談する
開発例 No.16

Salesforceで値引き率ごとに承認者を分ける承認プロセス

大きな値引きの商談が、だれにも確かめられないまま進むことがあります。Salesforce では、割引率などの条件で承認申請の行き先を変える承認プロセスを作れます。このページでは、2 つの承認の仕組みの違い、条件の分け方、作業の流れをまとめます。

執筆 徳 雅俊(Salesforce 認定アドミニストレーター/Platform デベロッパー)・2026.10.23 公開

このページは、ご依頼いただける開発の例の解説です。実際の導入事例ではありません。機能の説明は、末尾の Salesforce 公式の資料で確かめた内容です。

この内容で相談する

こんなことで困っていませんか

  • 大きな値引きの商談が、上長の確認を通らないまま進んでいる。[1]
  • 値引きの幅によって確認する人を変えたいが、その仕組みがない。[2]
  • 承認を待っている間に、商談の割引率が書き換えられてしまう。[3]
  • だれがいつ値引きを認めたのかを、商談の画面から追えない。[1]

なぜ起きるのか

割引率を入れる項目があるだけでは、承認の手続きは動きません。だれが申請し、どの条件で、だれが承認し、承認や却下の後に何をするかを、承認プロセスとして決めておく必要があります。[3]

承認プロセスは、レコードの承認に要るステップを順に定める仕組みです。公式ヘルプの経費の例では、金額に応じて自動承認、直属マネージャー、副社長へと行き先が分かれます。[2]

条件に使う項目も要ります。公式ヘルプの割引の例では、商談に [割引率] というパーセント項目を作り、[割引率 以上 0.4] の商談を承認の対象にしています。[1]

利用者は、[承認申請] をクリックしたときにどの承認プロセスが動くかを画面で確かめられません。条件を満たさないとエラーになるため、条件を利用者に伝えておくことも要ります。[14]

直し方の選択肢

2026年10月時点で、承認の仕組みは 2 つあります。設定画面で作る従来の承認プロセス(Classic 承認プロセス)と、Flow Builder で作るフロー承認プロセスです。公式ヘルプは、フロー承認プロセスを試すよう案内しています。[2][11]

  • 従来の承認プロセス:ステップを複数作り、ステップごとに条件と承認者を決めます。条件に合わないレコードは、承認する、次のステップへ進む、却下する(最初のステップのみ)から扱いを選べます。[4][7]
  • 割引率での分け方:経費の例と同じ考え方で、小さな値引きは自動で承認し、一定以上は上長へ、さらに大きいときは役員へ回すように、ステップの条件を段階で分けます。[2][4]
  • 承認者の決め方:申請者が手動で選ぶ、マネージャーなどの階層項目から自動で決める、特定のユーザーやキューに割り当てる、から選びます。特定のユーザーなどを割り当てる方法では、1 ステップに 25 件まで追加できます。[5]
  • フロー承認プロセス:決定要素の条件で、実行するフェーズを分けられます。レコードの保存時に自動で始まる種別と、ボタンなどから始める種別があります。[10][12]

作業の流れ

  • 割引率の段階、段階ごとの承認者、申請できる人、承認後と却下後の動作を決めます。[3]
  • 条件に使う項目を用意します。公式ヘルプの例では、商談に [割引率](パーセント)と [割引の承認](チェックボックス)を作り、通知用のメールテンプレートも用意します。[1]
  • [設定] の [クイック検索] で「承認プロセス」を開き、オブジェクトを選んで [承認プロセスの新規作成] の [標準ウィザードを使用] から作ります。検索条件か数式で、対象のレコードを絞ります。[6][15]
  • [新規承認ステップ] で段階ごとのステップを足し、条件、承認者、却下したときの動作を決めます。ステップを足せるのは、プロセスが無効な間だけです。[7][4]
  • 最終承認時のアクションとして、[割引の承認] を自動でオンにする項目自動更新や、申請者へのメールアラートを設定します。商談のページレイアウトには [承認履歴] 関連リストを置きます。[1]
  • Sandbox でテストしてから、プロセスを開いて [有効化] をクリックします。[8][13]

気をつけること

  • 有効化した後は、無効に戻してもステップの追加、削除、順序の変更や、却下とスキップの動作の変更ができません。段階の設計を固めてから有効化します。[8]
  • 申請中のレコードはロックされます。そのオブジェクトの「すべてのレコードの編集」か「すべてのデータの編集」の権限を持つユーザーは、ロック中も編集できます。[3]
  • 2026年10月時点の上限は、1 つの従来の承認プロセスにつきステップ 30、組織全体で有効なプロセス 1,000 です。承認申請のコメントは、日本語では 1,333 文字までです。[9]
  • フロー承認プロセスへ移すときは、機能の差を先に確かめます。たとえば、申請者が次の承認者を手動で選ぶ機能は、フロー承認プロセスではサポートされていません。[11]

想定工数の目安

値引き率に応じて、承認の流れを分ける4〜8時間

想定工数は、要件の確認から動作確認・本番反映の手順までを含む実働時間です。※Salesforce の環境(構築済みの仕組みや設定など、さまざまな要素)や、要件によって工数は大幅に前後するため、あくまでも目安です。

質問と答え

新しく作るなら、従来の承認プロセスとフロー承認プロセスのどちらを選びますか?

2026年10月時点の公式ヘルプは、フロー承認プロセスを試すよう案内しています。ただし、従来の機能の一部はフロー承認プロセスにありません。必要な機能を照らし合わせて選びます。[2][11]

割引率が一定を超えたら、申請ボタンを押さなくても承認を始められますか?

フロー承認プロセスのレコードトリガー型なら、レコードの作成や更新でエントリ条件を満たしたときに自動で始まります。公式ヘルプには、商談の割引が 20% を超えるとマネージャーの承認が始まる例があります。[10]

承認者が不在のときはどうなりますか?

従来の承認プロセスでは、ステップで [代理承認者もこの申請を承認可能にする。] を選ぶと、代理承認者も承認か却下ができます。代理承認者は、申請を別の人へ回すことはできません。[5]

小さな値引きは、承認者に回さず通せますか?

ステップの条件に合わないレコードを、自動で承認する設定があります。公式ヘルプでは、一定の金額未満の経費を自動で承認する例が示されています。[4][3]

出典

  1. 割引商談 Classic 承認プロセスの例help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.approvals_useful_approval_processes_oppty.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  2. 従来の承認プロセスhelp.salesforce.com/s/articleView?id=platform.what_are_approvals.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  3. Classic 承認プロセスの作成の準備help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.approvals_checklist.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  4. Salesforce Classic の承認プロセスで、どのレコードを承認ステップに適用するかを制御help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.approvals_step_entrycriteria.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  5. Classic 承認プロセスでの承認ステップの割り当て済み承認者の特定help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.approvals_step_approver.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  6. 標準ウィザードを使用した従来の承認プロセスの作成help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.approvals_creating_approval_processes.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  7. Classic 承認プロセスへの承認ステップの追加help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.approvals_creating_approval_steps.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  8. Classic 承認プロセスの管理に関する考慮事項help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.approvals_considerations_manage.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  9. Classic 承認プロセスの制限help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.approvals_limits.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  10. フロー承認プロセス種別help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.automate_automated_approvals_concepts_type.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  11. 承認プロセスからの移行に関する考慮事項help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.automate_automated_approvals_considerations_migrating_from_legacy_approval_processes.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  12. フロー承認プロセスでの決定help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.automate_automated_approvals_build_logic_conditions.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  13. Classic 承認プロセスの有効化help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.approvals_activate.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  14. Classic 承認プロセスの制限と考慮事項help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.approvals_considerations.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)
  15. Classic 承認プロセスに適用されるレコードを管理するhelp.salesforce.com/s/articleView?id=platform.approvals_create_entrycriteria.htm&language=ja&type=5(2026-10-23 確認)

環境に合わせた進め方は、相談フォームから一言でどうぞ。

この内容で相談する 開発例の一覧へ戻る
まずは20時間の無料トライアルから 無料トライアルを相談する
YOUR NEXT STEP

まずは、ひとつの
「こうしたい」から。

いただいた内容を確認し、ご入力のメールアドレスにご連絡します。

送信内容は、プライバシーポリシーに沿って取り扱います。